傷あと・やけどのあとに
傷とは、外から加わる力で、皮膚や肉を損傷した状態を指します。傷の原因は、転んだり、尖ったもので切る、刺す、噛まれる、擦れるなどさまざまです。
傷あとは、これらの傷やニキビなどが治った後に残るあとを指します。
傷あとは原因となる傷の大きさや深さ、体の部位や体質などによって現れ方や治り方は異なります。
傷あとにはさまざまな種類があります。すり傷やきり傷、刺し傷のほかに、噛み傷や、やけど、かきむしりあとなども傷あとになることがあります。
ケガややけどをすると、皮ふは細菌感染を防ぐため、免疫細胞が傷口で細菌とたたかいます。傷口を清浄にすることで、傷が治っていく環境を整えます。
傷が治る環境が整うと、線維芽細胞※がコラーゲンを作って傷を修復しようとします。また、新しい血管ができて、酸素や栄養を届けようとします。このとき表皮になる組織も再生されていきます。
※コラーゲンをつくる細胞
傷口の化膿や、血行不良が原因で修復がうまくいかないと、コラーゲンによる「盛り上がり」や、炎症による「赤み」が残ったりします。これが「傷あと」の正体です。
傷ができてしまったら、傷あとにならないように早めに対処しましょう。
傷口からは「細胞成長因子」という傷を修復する細胞が出ています。この細胞は人間が本来持つ自己再生を担う細胞の一つ。消毒液を使うことで、雑菌やばい菌を消毒するだけでなく、「細胞成長因子」の働きも止めてしまうのです。傷あとの修復に役立つ細胞を残すためには、消毒液で患部を消毒するのではなく、きれいな水で汚れを洗い落とすことが重要です。
小さいすり傷や切り傷であれば自身で対処が可能ですが、絆創膏が貼れないような大きな傷や出血が止まらない深い傷の場合は直ちに病院にいくことをおすすめします。
傷あとを残さないためには、
傷ができたときの対処が大切。
正しい知識を身につけて、
正しく傷を治しましょう!
傷になっている皮膚は薄くなっており、紫外線にあたると、シミの原因になります。
また、皮膚の新陳代謝(ターンオーバー)が乱れると、傷あとが残ってしまいます。新陳代謝を正常に保つためにも、保湿をする、食生活に気を付ける、ストレスをためないなどといった工夫が必要です。
せっかくオシャレしても、傷あとがあると台無しに。
悩んでいるけど、どう対処していいかわからない人が意外と多いんです。